学校給食として作られたものが園で提供される(続)

  • 2019.10.31 Thursday
  • 15:16

 9月25日、「心配な保護者」さんからいただいたお尋ねです。少しはしょってあります。遅くなってごめんなさい! 次は、9月26日の月子先生です。一両日中に書きます。

 

ーーー

 

 以前、給食について質問した者です。
 先生に教えていただいた情報をもとに市にメールを送りました。「ガイドラインにあるように丸い物は給食に使わないでほしい。保育士が配置基準ギリギリのため安全が保たれていない状態で、窒息の恐れがある食材を使わないでほしい」ことを伝えたのですが、「栄養士の方針としては『よく噛んで食べること』を一つの目標にしているので食材の変更はできません」と言われました…。ガイドラインに沿わない給食を作ることはいいのでしょうか。

 

 栄養士は、どうして、かたくなに丸こんにゃくや白玉や餅を使おうとするのだろうと不信感を持ってしまいました。市へのメールには、先生から教えていただいた「兵庫県のヒヤリハットの資料」をつけたり、「ブドウの窒息事故」の資料をつけたりしましたが理解していただけませんでした…。メールの後、市の担当者との面談も行いましたが、市としては栄養士の言うことなので…という感じで報告を受けました。市が栄養士を指導する立場なのではないかと思いました。
 また「大きすぎる食材は保育士にキッチンバサミで切ってもらってください」と言われたのですが、年少20人を1人で見ながら、イカフライや煮物に複数入っている丸こんにゃくを小さく切り刻みながら、子どもたちによく噛むように指導しながら、トイレ補助などを行うことを市は想定しているのだろうかと不安に思いました。

 

質問は
ヽ惺撒訖はガイドラインに沿って作らなくても良いのか?
栄養士の指導を市で指導しなくてもよい立場なのか、です。

 

 市内では昨年度、園児が園舎から1人で出るというヒヤリハットが2件も起こっています。市からは管理職に「職員と自分で探してください」「増員してほしい等の要求が多すぎる」「無理をしてください」などと指導が入っているようです。
 市はできるだけ人件費を抑えて、少ない人数で園を運営しようとしているようです。そんな中、一番コストが掛からず、園児の安全を守れるためには給食の内容の変更がいいと思ったのですが、ご理解頂けずとても残念に思っています(園内の事故で多いのが「食う・寝る、水遊び」だと聞いたので)。
 来年度から年少(3〜4歳児)クラスに下の子供を通わせるかどうしようか悩み始めました。私に何かほかにできることはあると思われますか? よろしくお願いします。(心配な保護者、9月25日)

 

ーーー

 

心配な保護者さん、ご心配は理解してます…。はて、どうしたらいいのやら…。

 一瞬、あら?と思ったのですが、その園だけでなく、公立の幼保施設(3歳以上児)の給食すべてを、学校給食と同じメニューで作っているということでしょうか?(まさか3歳児以下は違うと思いたい)。お読みする限り、そのように読めるのですが、それはあり得ないと思います。兵庫県の事例集(「安全」の5−3)をお読みになっておわかりの通り、3歳以上児であっても誤嚥は起きています。それをすべて「よく噛まないで食べたからだ」と子どものせいにするわけにはいかないですよね。まして、未就学児で。
 
 もちろん今でも、「よく噛んで食べるように促したい」から食べ物の規制をしたくないとおっしゃる保育士、幼稚園の先生たちはいらっしゃいます。ガイドラインができる前は「丸のままのミニトマトや白玉団子、こんにゃくのような、つるん、んぐっといくリスクの高い食べ物を使ってまで、噛んで食べることをわざわざ教える必要がありますか?」とお伝えして理解をお願いしてきました(丸こんにゃくはこの種の食べ物です)。ガイドラインができてからは、「丸のままのミニトマトと白玉団子のたぐいのものは、『避けることが望ましい』とガイドラインに書いてあります。つまり、この食べ物で死亡・脳障害が起きたら園の責任だということです」とお伝えしています。ガイドラインに丸こんにゃくは入っていませんが、ご存知の通り、こんにゃくゼリーでさんざん問題になったのがこんにゃくです。丸こんにゃくに限って言えば、死亡・脳障害が起きたら、「またこんにゃく? それも丸こんにゃくを未就学児に?」とマスコミが書くであろうことは間違いがありません(たとえハサミで切っていても)。

 

 でも、「保育園、幼稚園については、内閣府のガイドラインがあり、丸いもの、飲み込む時に詰まりやすいものは避けるよう書かれている」とおっしゃっても、ダメだったのですよね…。このガイドラインは学校給食には適用されませんが、未就学児施設には適用されます。うーん。

 

 ひとつ、現実的なことを書かせていただくと、自治体でメニューを作っている栄養士さんの力はかなり強いようです。そして、実に興味深いことに、担当の栄養士が異動すると、方針がまったく変わることもあるのです。もちろん、事故が起きても、突然、方針は変わります。保育担当課がなにかを言って栄養士の姿勢が変わったという話は聞いたことがありませんが、園長会から栄養士に伝えて、リスクの高い食材をやめたという事例はあります。

 

 心配な保護者さんにできることがあるとすれば、とにかく(入園予定の)園に伝え続けることです。市は動かなくても、園の中にはあなたと同じ心配をしている保育者、幼稚園教諭がいる可能性はあります。私がこれまで書いたこと、サイトに書いてあることをお伝えいただいてもちろんかまいません。「あの人はうるさい」と思われても、お子さんの命には代えられません。大変なことになってから、「言っておけばよかった」と思っても遅いのです。言い続けてください。そして、ひっかかりがあったら、いつでもお尋ねください(返事が遅くなってしまっていますが…。ごめんなさい)。

 

 もうひとつ、「市は『イカフライなどはキッチンばさみで保育士に切ってもらって』と言った」と園に必ず伝えてください。それを言った市の人、面談の日付等は記録してありますよね。おっしゃる通り、園でその人数の給食の刻みをできるわけがありません。でも、「市がそう言った」と園に伝えておかなければ、何か起きた時に「これでよかったんだ」と言われかねませんから。

 

 最後に…。市、ひどいですね。担当課の言葉、市長に伝えていいくらいですよ。「無理してください」なんて、ありえない。今、私たちが「1歳児を3対1に」と言っているような話は、自治体さんとしては「なに、わけのわからないこと言ってるんだ」っていう感じなのでしょう。山中先生たちが言い出した通り、「食う、寝る、水遊び」が一番危険です。特に、「食う(誤嚥窒息)」は、同じ「息ができないできごと」の中でも特に危ない。でも、食べ物自体の加工と食べさせ方で予防できる可能性も高いのです(安全の1−7、または1−8)。

 

 精神的にもおつらいとは思いますが、言い続けてください。なにかありましたら、いつでもおっしゃってくださいませ。

 

掛札

コメント
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2019/11/03 7:13 PM
心配な保護者さん、へ。

うわ〜、お住まいの自治体、いろいろな意味でひどすぎます…。はい、表示はしません。ご安心ください。言えば言うほど、疲れるとは思います。でも、あなたのお子さんを守るためだけでも言い続けたほうがいいと思います。「あの親はうるさい」と思われても、「うるさいから、やらなきゃ」とは思うかもしれませんから。正直な話、小学校へ行ってからも怖いですね…。

イベントのおやつがこんにゃくゼリーって…、大丈夫でしょうか。ああ、でも、もしかしたら、死亡事故をすっかり忘れて出している自治体は多いのかもしれません。うーん。とにかく「うるさい保護者」でい続けてください。私のまわりには、「うるさい保護者」状態になっている保育士さん、看護師さんがたくさんいますから(笑)。保育士や看護師である保護者が言っても、自治体はなかなか変わらないのです。
  • かけふだいつみ
  • 2019/11/12 1:49 PM
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< November 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM