新任保育士をめぐって & 仕事内外の「両立」

  • 2019.08.24 Saturday
  • 17:49

 X先生と、クマ先生からです。どちらも内容の詳細は表示できませんが、実によくあるお話です。

 

1)ペンネームでもちょっと危ないかもしれないので、名前は書かないでおきますね。新人保育士の対応に困っている先生からです。

 

 先生、そういう人、少なくないですよ。「なんでも『はい』と返事をするのに、実はまったくわかっていない」「記録や事実を確認せずに、適当に答える」「指示通りの作業ができていないのに、しているふりをする」…、そして、こうした点について指摘しても、まったく悪びれず、謝ったとしても一向に変わらない。ここまではけっこう聞きます。ここから先は、2つの型に分かれるようですが。
1)仕事自体が散漫。
2)ひとつの作業には集中できるが、別のことが一切できない。

 

 まあ、2つの型のうち、どちらであっても、結局、仕事は進まず、子どもたちの様子に合わせることもできず、先生がおっしゃるように、まわりの先生たちが疲れ果ててしまうのですが。

 

 どうすればよいか。根本的には「辞めていただく」しかありません。保育の適性がないので。他のケースでも私、けっこう「それは改善の余地がありません。適性がない人ですから辞めてもらってください」と言います。そうすると必ず、「アタマ数が足りないのに、辞めさせることはできない」と皆さん、おっしゃいます。でも、私がこれまで見聞きしてきた場合ですと、まわりが本当に疲れてしまって、その一人のために周囲の数人が辞める、または辞めそうになるのです。それでは結局、アタマ数は足りなくなります(それも、質が下がる方向で)。もちろん、公立では辞めてもらうわけにいきませんが、その場合、異動を繰り返して、なんとか定年までひっぱるというのが現状のようです(役所に異動させて、役所が大変なことになった事例もありますけど…)。

 

 保育士の適性(もともと備わっていなければならないもの)の中には、コミュニケーション能力があります(必要な適性とスキルのリストを、いいかげん私もサイトに載せればいいんですよね…。頑張ります)。それができない人は、そもそも保育士になってはいけない。実はこれ、高校の進路指導の問題なのです。高校の進路指導の人たちに「乳幼児をみるぐらい、誰にでもできるだろう」という偏見があるのだと思います。まったくの間違いです。高度なコミュニケーション能力、人の話を理解して実行する能力がなかったら、保育士、幼稚園教諭になってはいけないので。

 

 「辞めていただく」がどうしても無理なら、とにかく子どもの命に関わることはさせない、他の職員の負担が増えるような作業もさせないことです。『心の仕組みを知る本』にも書きましたが、人間は誰でも、「これが自分自身の課題だ」「ここを変えたい」と意識できれば、少しずつ変える(変わる)ことができます。でも、「これが課題」「変えたい」と思わなかったら無理です。先生がおっしゃっている方も、あるいは、たとえば、子どもやおとなに対して怖い声を出していることに自分では気づかないという方も、保育士、幼稚園教諭の適性を欠いていますから。

 

 園長先生は「アタマ数が…」と言うでしょう。その時は「そうしたら、他の先生たちが辞めますよ」と言ってください。早晩、保護者から文句が出てくるかもしれません。それも辞めていただく理由にしてください。

 

 養成校に入学する人数が減り、にもかかわらず保育士のニーズは高い現状では、適性を欠いた人であっても「資格があるから」というだけの理由で雇われてしまいます。でも、あと5年程度、待機児童が多い地域でも10年ぐらい経てば、園も保育士も淘汰の時代に入ります。その時に質の高い保育をしているためには、全体を壊すような先生には早く辞めていただくしかありません。残念ながら、次に来る人の質の保証は誰にもできないのですが…。


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2)クマ先生、園の仕事と家庭の両立、プラス、園の中でも主任の仕事とクラスの仕事の両立。読むだけで「大変そう…」と感じました。

 

 はっきり言いますね。「クマ先生にとって、今、そしてこれからの数年、一番大事なことはなんですか?」。選びましょう。選んだら、「私が選んだんだから」と、一瞬迷ってもそのまま、行きましょう。でも、半年ごとに「今、大事なことは?」と考え、修正していきましょう。

 

 保育士という仕事は、「手に職」ですから、ずっと同じ場所にいる必要はありません。家族を優先させて、今は辞めて、数年後、戻れるなら同じ園に(立場は下がっても)戻る、あるいは別の園に就職するという方法もあります。今の園がどんなに好きでも、「つらい」という気持ちが蓄積していったら、「好き」という気持ちがだんだん侵食されていってしまいます。保育自体がいやになってしまう可能性すらあります。

 

 あるいは、「今の仕事を手放したくない」なら、とにかく犠牲には目をつぶって頑張る。でも、先生の健康がそれで害されるリスクはあります。10年前、20年前に比べると、書類や作業の量が格段に増えたと、私のまわりの先生たちは言いますから、かつては(別の誰かが)できたとしても、今のクマ先生にできるとは限りません。まして、その「昔の誰か」は、今、先生の目の前にいないのですから、比較のしようがないですよね。先生にとってつらいのですから、それは「つらいこと」なのです。他の先生と比べてはダメです。

 

 私の立場からすると、「クマ先生の心がこれから先、つぶれてしまわないようにするにはどうすればいいか」を考えることがとにかく最優先だと思います。「この1年間、がむしゃらに仕事をする!」はできるかもしれませんが、「これから10年間、がむしゃらに仕事を頑張る!」は、私はお勧めしません。それによって、先生の心、家族が壊れてしまうリスクがあるからです。

 

 いかがでしょう…? お聞かせください。どちらの方向に向かいたいとお感じですか?
 

コメント
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  • -
  • 2019/08/25 3:02 PM
最初の質問をしてくださった先生、ありがとうございます。いや、違います〜。「まれ」じゃないです、ちゃんと書いた通り、こういう人、けっこうたくさんいます…。
  • かけふだいつみ
  • 2019/08/25 4:53 PM
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  • -
  • 2019/08/28 7:04 AM
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  • -
  • 2019/08/28 8:51 AM
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  • -
  • 2019/08/28 9:46 PM
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