「安全に関する温度差」について、お答え

  • 2019.03.18 Monday
  • 13:51

 まず、くXXX先生(伏字にしました)、メッセージをありがとうございます。私たちがお伝えしたい内容は、ほぼすべてサイトに書いてありますし、こちらで質問もしていただけます。どうぞ、異動になって研修会には来られなくなっても、こちらでおつきあいくださいませ。

 

 さて、遅くなってしまってごめんなさい。はなまる先生、うさぎNS先生、はるみ先生からいただいた質問について、並木先生からお答えをいただきました(私がここに載せるのが遅くなったのです、並木先生にもごめんなさい)。長年、保育園看護師として働いていらした並木先生が一番わかっていらっしゃるのではないかと思ってお尋ねした次第です。あ、並木先生と作らせていただいた、救急の訓練用ビデオ(安全のゼロ番)、「保育の安全シート」の「睡眠」、4月に向けて、ぜひご活用ください。ぜひぜひ今のうちに救急救命の訓練を。

 

 さて、並木先生からいただいた回答です。

 

1. ウオーターサーバーでの調乳について

 すぐお湯と冷水が出て便利ではあります。ただ、水自体の消毒が塩素でされていないことが気になります。これについては感染症研究所の医師に聞いてみます。

 使用する水の種類によって、自然のものと、ミネラルを除去したタイプのものがあり、調乳に適したものを選ぶことや、熱いお湯でミルクを溶かしたあとすぐに水を足して冷ましてしまうといったまちがった調乳をしないことなど…。熱湯での火傷もありますよね。「便利」は「危険」でもあります。

 

2. すいとんがグミのように硬かった。おやつなので、子どもたちは笑いながら食べてもいた

 すいとんは、小麦粉を使った団子状態の食べ物ですよね。硬さはその園によっていろいろあるでしょうが、市販のものはグミレベルかも…。しかし、保育園で作るときや我が家で作るときは、ホットケーキの生地より固め程度で、小さなスプーンですくって汁に落とし、散らばらない程度の柔らかさにしています。グミくらい硬めのすいとんが提供されていたんですね。検食の感想に「硬いよ! 危険!」と伝えてください。

(掛札の補足:「硬いのでは?」と伝えたことに対し、「必要に応じて切っている」といった答えが戻ってきたとのことでした。調理師さんたちの作りやすさも考えると、ある程度かたいほうがいいというのも理解できるのですが…。先生、この並木先生の感想を園で共有してみてください。)

 

3. 看護師と保育士の健康・安全に対する認識のずれ

 このズレは想定内だということを、まずは看護師の側も保育士の側も知っておくことが、保育業界では大事です。看護職員は私も含めてほぼ全員、そのことで悩んでいます。

 子育て同様にどこまで待てるか。あせらないで、正しいからと押し付けにならないで、気づいてもらえるために、根気よくコツコツです、でした、私の場合。

(掛札の補足:看護師という、立場、見方の違う人がいることの価値と難しさについては、『子どもの命の守り方』に書きました。保育者は「どんどんやらせよう!」とプロ、看護師は「ここは危ないかも」と考えるプロ。違って当たり前ですが、双方がお互いに耳を傾けて初めて、意味があります。「看護師に保育のことなんかわからない」と断言する保育者、園長、リーダー層がいる園では、そもそも看護師を置くべきではありません。一人職場の看護師がつらい思いをするだけですから。一方、医療の現場から来たばかりの看護師の中には、医療的な「白、黒、はっきりさせる!」を保育者におしつける人もいないわけではありません。医療は、終末期医療やリハビリ以外は、白黒の世界。保育は白黒がない世界。それを、両方が理解してつきあっていくことが重要だと思います。)

 

4. 非正規の職員はヒヤリハットや事故報告を書かなくていい?

 ヒヤリハット、事故記録は当事者が書くものです。正規職員とかパートとかで分けたり、時間がないと逃れるのは違うと思います。その場にいたあなたが見、気づいたことを記録するから活かされるのです。2〜3分で書ける付箋やチェックで済む記録用紙を工夫すれば、報告もスムーズ、集計するのも簡単だと思います。

(掛札の補足:事故やヒヤリハットの報告は、長々と書かなければならない書式になっていたりして、正規職員でもいやになってしまうことがあります。ですから、まずは、「反省も何も書かなくていいから、事実だけを書いて」ということにするべきです(NPOサイトの「安全」の1−1)。並木先生が書いている通り、他人が書いたら伝聞になり、事実とは異なってしまう可能性があります。事実とはずれた報告をされて困るのは、非正規の先生。だから、簡単な事実を付箋に書くだけでかまわないから書いて、とおっしゃってみてはいかがでしょうか。)

コメント
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  • -
  • 2019/03/24 2:12 PM
うさぎNS先生、経験なさった事例(非公開のままにしてあります)、読みました。これまでもあちこちのスレッドに書きましたが、「ここの保育園はダメだ」と思ったら、転職してくださってかまわないと私は思います。

並木先生の場合は公立保育園でしたから、関わっても異動があって途中であきらめなければならない、逆に、この園はダメでも、次の異動先は…という形になります。ところが、私立園で、法人に1園、2園しかないという場合は、かなり話が違ってしまいます。

その時に頑張るのも大事ですが、「ここは私には合わない」と割り切って、次を探すというのも手です。もちろん、次が先生に合うかどうかはわかりません。組織と個人の間には、(マニュアルがかっちり決まっている職場でも)相性がありますから…。

書いていらっしゃる事例のようなことをどうすればいいかは、私にはわかりません。その担任個人の問題なのかもしれません。園全体として、いろいろ「ゆるい」のかもしれません。前者ならなんとかなるかもしれませんが、後者だと園や法人、園長の課題なので、先生一人でどうなるとは思いません。

もちろん、ここに寄せられる質問はすべて質問している人の見方、解釈ですから、一方的な情報でもあります。そういったことも勘案すると、おっしゃっている事例をたとえばどうやって解決するかは、具体的には言えないのです。「部屋を真っ暗にしてはいけない」というようなことについては、「睡眠の安全:2019」にも書きましたが、共有していただけると思いますが…。
  • かけふだいつみ
  • 2019/03/24 4:10 PM
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2019/03/25 9:34 PM
うさぎNS先生、お返事ありがとうございます。『心の仕組みを知る本』にも書きましたが、人間、トンネル・ビジョンになると、それだけで辛くなるんですよね。「ここでなんとかしなければ」「この仕事でなんとかしなければ」「私がなんとかしなければ」…、でも、実は、世の中、そんなこと、ないんです。私がいなくたって、地球は回っているのです、ほんとに。

もちろん、何度も転職していたら、「なに、この人?」と思われるかもしれません。でも、それも日本の話であって、米国に行ったら「何度も転職する=落ち着かない人」じゃありません。同じ場所にずっといることがいいことだっていう価値観は、万国共通ではないので。

大事なのは、先生が自分のスキルを磨き、保育園であれ、病院であれ、他のどこであれ、「私はこれができます」「私は、こういう形でこの場所に貢献できます」と言えることです。それを発揮させてくれない職場にい続けることが幸せかどうかは、本人にしかわからないことです。いや、時として、本人にもわかりませんね…。でも、「この場所は、私にとっては完全に時間と努力の無駄」と感じるなら、動くほうをお勧めします。

人はいろいろな要因で「ここにい続けるかどうか」を決めますよね。給料、人間関係、職住接近…、いずれも大事。そして、「自分が活かされているかどうか」、これも非常に大事です。どんなに居心地がよくても、やりがいと希望がなかったら辛いですから。
  • かけふだいつみ
  • 2019/04/03 7:58 PM
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