3題:同僚コミュニケーション、危機感の温度差、歯磨き

  • 2019.02.22 Friday
  • 22:45

3つほど、質問をいただきました。

 

1)まずはエミ先生から、「支援が必要な子どもがあまりに多く、歯ブラシを使うのは危険と考え、今年は導入していない。歯磨きは必要か(3歳児)」というご質問をいただきました。
 歯磨きの必要性、これはけっこういただく質問です。私は歯科はわからないのですが、歯磨きの必要回数についてあちこち調べると、歯科に関係しているサイトであっても、言うことがバラバラです。「毎食後」「朝食後と就寝前」「1日1回」…いろいろ。

 日本歯科学会は、「少なくとも寝る前は必ず仕上げみがきは行ってください」と書いています。この答えをそのまま解釈すると、「寝る前に仕上げ磨きをすればいい」ということになります。同じ項に、まず「子どもの機嫌のよい時間帯や保護者の余裕のあるときに行い」と書いてありますから、保育園ではそもそも容易ではないことがうかがえます。

 保護者の質問でも、こういう回答がありますね(ちえぶくろサイト。下のほうの回答も読んでいってください)。

 つまり、保育園でしているのは「歯磨きの習慣づけ」であって、歯そのものをきれいにする(=仕上げ磨きの役割)ではないというところ。これは保護者もわかっている(わかっておくべき=入園の時点から伝えておくべき)点ではないかと思います。

 そう考えたうえで、子どもが立ち歩くなかで安全を確保できないと保育士さんが思うのであれば、「静かに歯磨きをするという習慣づけの価値」「喉つき事故のリスク」を天秤にかけて、「今年はしません」または「私たちの園では歯磨きをしません(うがいだけです)」と保護者に伝えるのは理にかなったことだと思いますが…。皆さん、いかがですか? ご意見をお聞かせください。私もちょっと聞いてみます。

 あ、喉つき事故については、こちらに東京都消防庁の記事があります。
 つまり、保育園では、このページにある「事故防止ポイント」の3が徹底できないから歯磨きを(今年は)しない、という説明になると思います。

 

2)次は、あい先生へ
 内容は非公開ということで、回答だけ。心配しないでください。同じような内容で悩み苦しんでいる保育士さんはたくさんいますから、この文章だけで先生が特定されることは絶対にありません。
 どうしても話が通じない同僚。相手の年齢または相手の立場が上で(言いづらく、それでも)こちらがまじめに仕事をしようとしても高圧的に返してくる同僚。そのくせ、園長受けはいい同僚。保育の質も明らかに低い同僚。それを伝えても何も対応しない園長やリーダー層。はい、こんな話は過去10年間、無数に聞きました。今もこれを読みながら、「あ、うちのクラスにもいる!」「私もつらい」と思った先生が何人もいるはずです。
 上の文章を読んで「私もつらい」と思った先生、退職・転職していいですよ。というか、転職してください。先生の内容が正しいとするなら、先生がいる園は、そもそも子どもにとって良い園ではありません。「子どもと一緒に遊んでいればいい」は保育ではありませんから。
 今からでも4月からの仕事はあるはずです。都市部ではなく、転職できる園がないというなら、いまどき、都市部には数年間の期限つきとはいえ、住宅手当付きで雇用する園もあります。先生自身の保育の質は私にはわかりませんが、先生が心をつぶすほどの我慢をあと数年、する必要はありません。転職してください。先生自身の保育の質を高めるほうに時間を使いましょう。
 もちろん、転職した先が先生に合うかどうかはわかりません。どんなに良い園でも、どんなに良い保育士さんでも、やっぱりお互いの「相性」はありますから。だから、保育士というのは「手に職」なのです。先生がしている保育の質が高ければ、あるいはまだ足りなくてこれから伸びるのだとしても、先生に伸びる気持ちと努力があれば、必ず「自分に合った園」に出会います。特に今は、まだまだ保育士不足なので、職はいくらでもあります。10年後にはもう仕事はなくなるかもしれません。だから、今のうちに「自分に合う園」をみつけて、しっかり育ってください。
 絶対に無理をしないでくださいね。「保育という仕事が好き」という気持ちが、たったその数人の人たちのせいでつぶれないように…。

 

3)最後は、シモママ先生、この事例も詳細は公開できませんが、要するに「けっこう重大なヒヤリハット/事故が起きているのに、その後も慌てない他の保育士に「温度差」を感じるという内容です。

 危険に対する「温度差」(感情や認知の差)は個人の間で大きいものです。たとえば「心配性の人」と「心配性じゃない人」、これはまず生まれつきの性格の差でもあります。でも、保育士である以上、「これはちょっとおかしい」「これは危ない」という感覚を後付けで身につけてほしいわけです。看護師の中にも心配性の人と心配性じゃない人がいますが、医療現場にいれば何が命にかかわるか、何をすべきかはわかっていく、そういう部分で「身につける」ことです。ただ、医療現場はそもそも命を助ける/守る場所なので、かなりマニュアル化できますが、保育現場はそうはいかない。「もっと、子どもたちにさせてあげよう」「これ以上は危ない」は、マニュアル化ができません。

 シモママ先生がおっしゃっている同僚の方は、もともと冷静で、心配性ではないのかもしれません。そのうえで、「ただわかっていない」のかもしれません。あるいは、「たいしたことじゃないから、どうでもいい」という考えかたの人かもしれません。いずれにしても、「これは保育として危ない」という感覚を身につけていってほしいと思っていらっしゃるのでしょう。でも、その先生だけを対象にしても無理です。「例」がなければ、「ああ、こういうことは危ないんだ」「これは心配しなきゃいけないんだ」ということは学べないからです。

 なので、ぜひ、「安全のトピックス」の1−1にある「気づき」を園全体でしてみてください。最初は、気づく人だけしか気づきませんし、報告もしません。それが当然です。でも、そこで園長や主任の先生が「気がついてくれてありがとう」「報告してくれてありがとう」を繰り返すことで、「気づくことはいいことなんだ」「報告するのはいいことなんだ」という空気が生まれていきます(1−1に書いてある通り、報告に「反省」や「対応策」を書かせるとこの空気は生まれないどころか、報告しない空気が強くなります)。

 健康や安全の感覚に関して、すべての人を一気に同じレベルにすることは絶対にできません。これは健康心理学の鉄則のひとつですらあります。まずは1−1とそこに置いてあるリンク、PDFをお読みになってください。

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